つくば国際大学 トピックス
トップページ > つくば国際大学の学費に関する考え方について

つくば国際大学の学費に関する考え方について

 平素より、つくば国際大学の教育活動にご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、学生の皆さん、保護者の皆様の日々の生活にもさまざまな形で影響を及ぼしていることと思います。4月以来、キャンパス入構制限が長期化し、一部の学科、学年においてはキャンパスで学ぶ機会が設けられず、教職員一同大変心を痛めております。

 今年度は極めて特殊な状況であり、学生の皆さんが通常と異なる学生生活に不便や不満を抱いていることはよく理解しております。授業においても、前期は原則、対面授業が行われず遠隔授業形式になり、ご家庭におけるPC環境整備、ネット通信費の補助として、全学部生を対象に、ご希望される方へ学生1名あたり5万円を支給させていただきました。ただし、今後も実験・実習授業を含め、対面授業が行われないということはありません。一時的に中断はあっても在学期間全体で実施していくことと位置付けており、なによりも大切なことは、学生が在学期間を通じて学び、卒業・修了することであると考えております。また、授業開始日が遅れたことで授業回数が減ることもありません。法令上(大学設置基準)授業時間数が規定されており、本学ではこれを遵守しています。

 こうした中、後期の学費納入にあたり、一部の学生・保護者の方から授業料や施設設備費、実験実習費の減額や返還を求める声が上がっています。

 以下本学の学費に対する考え方をお伝えいたします。

 本学の学費は授業料、施設設備費、実験実習費等に区分され、それを4年間(最小単位は半年)均等に納付していただいております。授業料は4年間、学位を取得するため教育を提供し、卒業に必要な124単位以上を修得するために必要な費用として設定されています。大学が責任をもって単位を認定する以上、どのような授業方法であってもその価値は変わりません。したがって、授業形態により授業料が変わるわけではありません。

 施設設備費は「施設使用料」としてではなく、大学の運営に必要な施設の取得・維持費、物件費の支出に充てられています。要するに「使用料」という性格の費用ではないことをご理解願います。現在も修繕が必要な施設や実験施設の建築が計画的に行われていますが、入学年度によって建物を限定し、その費用を負担していただくという性格のものではありません。皆さんにはこれを4年間(最小単位は半年)均等に納付していただいています。
 実験実習費につきましても2020年度に限った実験実習費ではなく、前述のとおり、卒業までに必要とされる実験実習費なのです。これまで遠隔授業形式であっても、在学中には、それに見合うだけの授業を享受できるようにいたします。なお、すでに後期から一部の実験・実習が対面授業で実施されています。以上のことからこれを4年間(最小単位は半年)均等に納付していただいています。
 このほか図書費、厚生費におきましては、図書館の入館は現在、事前予約制となっておりますが、ご自宅など学外からアクセス可能なデータベースを契約しており、電子書籍や文献の提供を行っております。さらに、図書館資料は計画的に購入しており、今年度は通年的な長期貸出、貸出冊数の大幅な増冊により対応しております。また、後期以降の対面授業実施に向けて、本学独自の「対面授業の開始に伴う新型コロナウイルス感染症対策について」を策定し、感染防止対策を進めております。

 本学では6月からの遠隔授業実施に向け、ネットワークの再構築を行い、使用回線を大幅に増やしました。このほか遠隔授業が円滑に行われるよう機材の購入等多大な出費を強いられました。しかしながら、そうした費用を今年度の学費に上乗せしないのが学費のあり方です。

 以上の本学における学費の考え方から、本学では学費の減額や返還に応ずることはいたしません。大学の学費は学生の皆さんが卒業・修了に必要な教育研究に係る総額費用を4年間(最小単位は半年)均等に納付していただいているものなのです。このことをよくご理解し、ご協力いただくようお願い申し上げます。

令和2年10月
つくば国際大学
学長 髙塚千史

つくば国際大学 上に戻る