「日本医療検査科学会第55回大会」で臨床検査学科の学生2名が発表しました

左から、豊島さん(卒業生)、工藤さん、久木田さん、
稲田先生、北村さん、逸見さん(卒業生)
稲田先生、北村さん、逸見さん(卒業生)
10月にパシフィコ横浜で行われた「日本医療検査科学会第55回大会」で、臨床検査学科4年の久木田さん、工藤さんが発表しました。

臨床検査学科4年 久木田 玲那さん
演題名
L*a*b*色空間を用いたWright-Giemsa染色の染色性評価の検討
研究者
久木田 玲那(臨床検査学科4年)※発表者
山口 孝一(臨床検査学科 教員)※指導教員
稲田 政則(臨床検査学科 教員)※指導教員
山口 孝一(臨床検査学科 教員)※指導教員
稲田 政則(臨床検査学科 教員)※指導教員
概 要
顕微鏡標本の染色仕上がりの評価は主観に依存する部分が多い。今回、血液普通染色における染色性を色空間の座標系で数値化し、染色の再現性の定量化を試みた。結果として、染色性の数値化は可能で、同じ条件で染色を行っても日によって染まり方に差が生じる(日差再現性は不十分で課題あり)ことをグラフ上で明瞭に捉えることができた。今後、日常検査において活用できる可能性が示唆された。

臨床検査学科4年 工藤 夢叶さん
演題名
尿沈渣シミュレータの開発
研究者
工藤 夢叶(臨床検査学科4年)※発表者
稲田 政則(臨床検査学科 教員)※指導教員
稲田 政則(臨床検査学科 教員)※指導教員
概 要
顕微鏡を使った様々な形態学的検査の中で、尿中に出現する有形成分を調べる尿沈渣検査は初学者にとって習得が難しい。今回、実際の尿検体を鏡検する前に、あるいは、学習を深めるために、顕微鏡を使わなくても自習のできるシミュレータを開発した。完成したシミュレータは専門家に試用いただき良好な評価を得ることができた。
指導教員から
今年度は3名の卒業研究生を受け入れました。
3名は個々に研究テーマを熟考し、時間をかけて取り組みました。それぞれの成果を、8月に北村さんは日本臨床検査学教育学会で、今回は久木田さんと工藤さんが日本医療検査科学会大会で発表することができました。
卒業研究を優先しつつ、学業にもアルバイトにも取り組み、あまりの忙しさに投げ出したい時もあったはずです。そうした困難を乗り越える精神力、実験やデータ整理を通して身に付けた技術など、副次的効果もたくさん得られたことと思います。
今回の学会には昨年度の卒研生も駆けつけてくれました。
みなさんの今後一層の活躍を、指導に関われた一教員として、楽しみにしています。
稲田 政則(臨床検査学科 教員)