2016年に開設した医療技術学科は、県内で唯一の『臨床工学技士』養成学科です。『臨床工学技士』は医療機器の保守・点検や、生命維持管理装置の操作・運用をおもな仕事とする医療系国家資格です。

医療技術学科の目的
医療技術の高度化に伴い、さまざまな医療機器が臨床現場で使われています。臨床工学技士は、チーム医療の中で唯一、エンジニアとしての役割を担っており、医療機器の安全性と信頼性を確保しながら、機器操作に関して実践的に運用する能力が求められます。
本学科では、独自のカリキュラムにより幅広い知識と教養を身に付け、高い倫理観のもとで患者さんを第一に考えることができる医療機器のスペシャリストの育成を目指します。









国家試験合格実績

- 1年次から始まる早期からの国家試験対策
- 全国統一模試に加え学内教員による模試の実施
- アドバイザー教員による就職面接指導、履歴書、志望動機書の添削指導
医療技術学科の臨床工学技士国家試験への合格に向けた学習は1年次から始まっているといっても過言ではありません。各授業や実習の中で、関連した国家試験問題演習を中心とした指導も同時に実施されます。さらに、第2種ME技術実力検定試験などの関連する検定試験の対策講義など、さまざまなタイミングで国家試験受験に向けた準備を進めていきます。
就職面ではより少人数での指導を可能とするため、各アドバイザー教員による面接指導や履歴書、志望動機書の添削などを実施しています。その結果、全国各地の大学附属病院や有力な総合病院を含む、さまざまな医療施設に就職を決めています。
医療技術学科の特色
前室を備えた手術室を完備しており、外科用手術台や無影灯の他に、人工心肺装置、自己血回収装置、補助循環PCPS駆動装置、高周波手術装置(電気メス)、各種医療ガスを供給するための壁取付式配管端末器などが設置されています。
また、手術の様子をリアルタイムで撮影し、その画像データをネットワークを通じて受信し、保管・管理する医療用画像管理システム(PACS)を導入しています。手術室以外にも、集中治療室(ICU)や血液浄化機器学実習室も完備しており、最新の医療機器を使った実習が可能です。
臨床工学技士の業務内容や患者さんへの接し方について正しく理解してもらうために、1年次から病院見学を実施しています。大学は専門学校と比べて一般教養科目(基礎科目)が充実しているのも魅力の一つです。本学でも多くの基礎科目を開講しており、専門的知識に加えて幅広い教養を身に付けることが可能です。また、臨床工学技士になるためには、工学系科目と臨床系科目をバランスよく学習しなければなりません。
【工学系科目】1・2年次のカリキュラムでは、工学系科目が充実しており、物理が苦手な人でも基礎から電気・電子回路の原理や仕組みをしっかり学習できるよう工夫されています。2・3年次では、機械の構造や機能を理解するために、実際に医療機器を分解して保守・点検を行い、機器の安全性を確認する方法についても学びます。
医学系の科目は、専任の医師教員による指導のもと1年次から3年次にかけて段階的に学習し、3年次の実習では、医療機器を実際に操作しながら技能を磨きます。4年次では医療施設で臨床実習を行い、臨床工学技士の業務だけでなく、チーム医療における他の医療職種との連携や患者さんとのコミュニケーションについて学びます。
授業以外にも、国家試験や第2種ME技術実力検定試験に向けて充実した学習プログラムを実施しています。また、茨城県臨床工学技士会が主催するセミナーや研修会などの催し物にも学生のうちから積極的に参加し、臨床現場における実践的な内容についても学習しています。
本学科のアドバイザー制は、各教員が学年ごとに3~5名程度の少人数の学生を担当し、大学生活全般における様々な悩みや相談に対応しています。
また、定期的に実施される個人面談を通じて、自己学習の到達度を確認し、克服すべき課題や問題点について一緒に考え、成績アップに必要なアドバイスを行っています。