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2.はずれ 〜それは単なる幻想〜
「はずれ」のクラスは、子どもたちと教師が一体となり楽しそうに見える。
他のクラスの教師や子どもたちは、うらやましさのあまりペースを乱す。
しかし、それは子どもの享楽的な部分を刺激し利用している幻想にすぎない。
教師は子どもたちの心を育てるサポーターとして、目先の人気や結果という幻想に惑わされず、
勇気を持って真実を追究するべきなのだ。 |
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●「はずれ」のパターンと、それをつくりだす教師のタイプ(2009.11.16)
新年度は子どもだけではなく、教師も期待感でいっぱいです。
特に昨年度の汚名を返上しようと、エネルギッシュに振る舞う教師の期待は、子ども以上かもしれません。
ですが、子どもたちの心と直接ぶつからず、享楽的な部分を刺激し、エゴのエネルギーを利用する担任教師は、
「はずれ」の環境をつくり出します。
以下に3つのタイプを挙げます。
<タイプ1>
「これからは自分探しの旅が始まるのですから、自ら進んでやりましょう」と生徒主体を全面的に打ち出し、
子どもの期待感をさらに膨らませる教師です。
このクラスは、大人のまねごとが上手で、テストの成績も良好です。
しかし、陰口や排斥によるいじめが横行し、無秩序な子どもに育っていきます。
<タイプ2>
子どもたちの写真を撮ったり、壁新聞をつくったり、クラス通信に命をかけていたり、
HRを演芸場のようにしてしまう教師です。
このクラスは、とても活発でテストの成績も良好ですが、うっぷん晴らしによるいじめが起こったり、
幼稚で責任感のない子どもに育っていきます。
<タイプ3>
強烈な保身により、子どもたちや同僚の前では「私はやったことがないからできない」とか
「私には責任がない」と大胆に宣言する教師。
クラスの清掃もきちんとしており、テストの成績は抜群です。
しかし、自立したかのように見えて「私は私」という、冷酷で無感情な子どもになっていきます。
器物破損が多いのも特徴です。 |
●大きな期待感は大きな喪失感に変わる(2009.11.24)
どのタイプも、2学期頃からマンネリによる退屈感に襲われます。
不安や怒りから逃れるために、刺激を求めて他人や自分を攻撃し始めます。
ときには陰湿ないじめや引きこもりに発展します。
最近の子どもは非常に戦略的になり、親を動かすことによって教師をコントロールし、気に入らない子どもを排斥します。
教師がいじめに気がつかないのは当然と言えるでしょう。
また、活発だった子どもは自分を攻撃し、日に日に生きる力を失っていきます。
教師の役割を演じることによってエネルギーを使い果たすからなのです。 |
●中1で「はずれ」に当たると自分らしさを失いやすい(2009.12.2)
特に新入生は、スポンジのように何でも吸収してしまうため、最初の環境が今後の人格形成に影響します。
この現象は中高一貫校では顕著です。
ですから中学1年時に「はずれ」の環境で学び、それを放置していると、高2の頃までに、
ほとんどの子どもたちが自分らしさを失ってしまいます。
知識はあるけれど何をしでかすかわからない青少年、優秀だが自己の利益しか考えられない大人、
喪失感からなるコンプレックスによって支配したがる親というのが代表です。
高校入試という「緊張感」を味わうこともなく空洞化を体験し続ける一貫教育は、大きな弊害もあるのです。
成績優秀な子どもは、大学進学実績を売りにしている学校にとっては貴重な戦力です。
「はずれ」をつくりだす教師の甘いささやきや幻想によって進学マシーンと化し、急速に自分らしさを失っていきます。
たいていの場合は感情表現が不自然になり、真面目で良い子なのだが、活力に欠けるといった感じになります。
反対に、成績が伸び悩んでいる子どもは、中学3年の頃から自分らしさを取り戻そうと、もがき苦しみ、荒れ始めます。
しかし、高3の2学期頃になると落ち着いてきます。
それは、「はずれ」によって自分を見失い、喪失感に耐えきれなかったという現実に気がつくことによって、
幻想から目が覚めるからなのです。
そしてほとんどの子どもがこう言うのです。
「鍛えてもらえれば自分はこんなにはならなかったのに…」と。 |
●秩序を与えてくれる人を見つけて「はずれ」から脱出する(2009.12.8)
「はずれ」に気がついたら、ただちに「期待」へ戻り、秩序ある環境(人間関係)を自分から探し求めましょう。
他の教師でも先輩でも住んでいる地域の人でもよいのです。
秩序や厳しさを持って導いてくれる人を捜すことです。
そして、教師も幻想に惑わされない勇気を持ちましょう。
環境を戻す時のエネルギーは小さなものではありませんが、早い時期ならさほど苦にならないはずです。
修正ができれば、間違いなく「実質」へと進みます。 |
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